過去は変わるが、未来は変わらない?

数mmの緑の紫陽花の花が顔を出す今日このごろ。
紫陽花の色の変化はとても好きで、いつもこの季節を楽しみにしています。

花の赤や青の変化は、根が土壌から吸収するアルミニウムの量によって変わるそうです。

アルミニウムが吸収されると、緑→青→紫→茶褐色

その逆だと、緑→赤→紫→茶褐色

同じ株でも色が違う場合もあり、自然の神秘はなんともおもしろいですね。

さて、「変化」と言えば、人の一生も過去・現在・未来と変化し続けます。

よく、「過去は変えられないけど、未来は変えられる」といわれます。
確かに、過ぎてしまった過去はどうすることもできないし、まだ見ぬ未来は、どうにでもなる気がします。

でも、果たして本当のところはどうなのでしょう。

マンダラ思考で夢は必ずかなう!』(著者:松村寧雄)という本におもしろい表現があったので、そこから少し引用してみます。

「あなたの過去は変わりますが、あなたの未来はかわりません」
ちょっと衝撃的な言葉です。あなたは過去は消しゴムで消すようなことができないから、しっかり正しく生きなければならないといわれて育ってきたのではないでしょうか。
過去は変わらないという先入観は、絶対的な存在感を持って私たちの脳に植えつけられています。
しかし、過去が変えられないというのは間違いなのです。「今のあなたの状態」で過去はいかようにも変化するのです。「現在が満足のいく状態」だと、あのときの失敗があったから、それがバネとなって今こうして幸せな環境があるのだということになるのです。
逆に、現在がうまくいっていないような場合は、「あのとき、良いことや喜んだことが裏目に出て、その結果、現在こうして不幸になっているのだ」ということになるのです。
どうでしょうか?今の状態によって過去はガラリと変わるのです。誰にも過去はありますから、ちょっと考えてみればなるほどと思うでしょう。
それに引き替え「未来は変わりません」とはどういうことなのでしょうか?
よく「過去は済んでしまったことだから仕方がない。しかし未来は広々と開かれている」といいますが、このような考えの人にとって未来は過去の延長にすぎず、したがって、残念ながら何も変わらないのです。

 

過去の出来事自体は、当然のことながら変えることはできません。
たとえば、「就職するときに、あの時こっちの会社を選んでおけば、会社も大きくなって、給料もよかったはずなのに」と言っても、その時点に戻って就職し直すことはできません。

過去の出来事や選択に対して、今現在の自分がそれをどう捉えるかによって、その出来事に対する感情が変わってきます。
要するに、過去も未来も、今現在の考え方次第で変えることができるということですね。

昔、ある友人に対して、心ない言葉をかけてしまったことにより、その友人との人間関係がおかしくなったことがありました。

その時の自分の言動を思い出すたびに、タイムマシンがあればすぐにでも戻って別の言葉にすり替えたい。
よくそう思ったものでした。

でも、この「過去は変えられる」ということに気づいたときに、「よし今行動しよう!」と思い立ち、その友人に連絡をとり、当時のことを素直に侘びました。
そうすることにより、以前にも増してその友人との友情関係は強固になりました。
つまり私の過去の出来事は、現在の行動により、感謝すべき出来事に変わったのです。

もちろん感情の修復が極めて困難な過去も多々あります。
でも、少なくとも過去という鳥かごにいつまでも囚われながら現在を不幸に過ごすより、その過去を土台として、未来を見すえながら現在を有意義に生きていく方が精神的にも肉体的にもいいに決まっています。

少年野球で肘と肩を痛めてしまったこと
自然気胸による大学受験失敗
アメリカ留学時代、交通事故で車をぶつけられたこと
結婚
単身赴任スタート
裏切られたこと
起業失敗
肝炎発症
肘部管症候群の手術
転職

良いこと、そうでないこと、色々あったけど、過去の人生全て無駄なく今の自分の土台になっているなと感じる日曜日でした。

あ、そうそう、今日は母の日。
きちっと感謝の気持ちを伝えました。
生んでくれてありがとうと。

これからの季節、紫陽花の色の移り変わりや山河の変化を、自分の人生に投影しながら楽しんでみようと思います。

まぁ、なんだかんだと人に偉そうなことを言えるような立場ではありませんが、少なくとも自分の人生は自分が責任を持とうと思うのであります。

今回も最後まで読んでくださってありがとうございました。


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4 thoughts on “過去は変わるが、未来は変わらない?

  1. 目からウロコでした

    私が通ってきた道は私の経験値なのかな?

    マイナスだと思って来た事も今、プラスに活かせばマイナスでは無くなる?

    そうだね。良いこともある。
    例えば、大切な友達に巡り会えたのも、あそこからこっちへ来たからだし。

    後悔したもやもやが嘘みたいに晴れる(^O^)

    まだ、全てをプラスには出来ないけど…

    今の私次第って事で(^_-)-☆

    さなGのblogいつも勉強になります。

    ありがとう(v^-゚)

    1. ひろみさん、コメントありがとうございます。

      マイナスもプラスも、全部プラスにできるかっていうと、そう簡単ではないですよね。

      人生は山あり谷ありってよく言いますが、この年になってその意味がよくわかる気がします。
      単なるのんべんだらりな平野のような人生よりは渓谷があったり、丘があったり、そこに激流が流れてたり、、

      激流にもまれている最中は大変かも知れませんが、振り返ってみれば、そんな自然体な人生の方が味があるかなと^^

      これからもまだまだ人生を楽しみたいですね♪

  2. さな爺、お久しぶりです。

    タイトルを見たとき、「?」と思いましたが、
    最後まで読んでみて、納得!です。

    さな爺の口グセ?→心の置きどころひとつで
    起こった出来事への解釈が変わる…
    という事ですね。

    オセロゲームのように、
    ほとんど黒だった盤面が、
    ひとつのキッカケでパタパタと
    全てが白に変わるときがある。

    わたしは最近、起こる事は
    全てが必要なことなのだと感じています。

    良いとか悪いとかの判断は、
    立ち位置や観方によって変わるもの。

    ジャジメントせずに受け止める、
    その時その瞬間を懸命に生きること、
    そして、その時の感情を味わう。
    怒りも哀しみもわ喜びも、
    楽しい〜という感覚もすべて。

    それこそが、人生なんだと
    今は思えるのです。

    今までは、つい、
    過去から未来への時間の流れを
    俯瞰して眺めて、
    あれこれと考えてしまいがちでした。

    でも、その自己評価ですら、
    変わりゆくもの。

    だから、それ自体は、
    あまり重要ではないな…と。

    むしろ、それよりも
    自分の内に湧き起こる
    さまざまな感情を眺める方が
    ずっと面白いと思いました。

    何故なら、それこそが「自分を知る」
    という事だから。

    こうありたいと願う自分と、実際の自分。
    はっとして、気づくことがあります。

    歳を重ねてもなお、生きていれば
    面白いことや新しい発見が、
    たくさんありますね。

    時間は、過去から未来へと
    直線的に流れてはいない。
    そう感じています。

    最も大切なのは、
    今、ここ、この瞬間。

    さな爺、素敵なブログをいつもありがとう。

    ところで、「裏切られたこと」という項目が
    気になりました。

    今度機会があったら、
    ぜひ、その内容について教えてね(*^^*)

    1. じゅんこさん、ご無沙汰しておりました。
      コメント、ありがとうございました。

      「今」を基準として考えると、
      「過去」は「今」のための土台であり、
      「今」は「未来」のための土台ですよね。

      まるでファンタジー小説を読むように、過去のことは物語の断片の積み重ねで、現在と未来の謎を解くためのキーワードが過去の出来事のあちこちに散りばめられているような感覚。
      まさにRPGのように、たくさんの秘法やアイテムを集めていきながら、成長したり、強くなったり、仲間と出会ったり、、

      私も時間に関しては、過去から未来へと直線で流れているとは思っていなくて、大自然そのものかなと。
      強いて言うなら、時間は道。

      一本道、道なき道、けもの道、行き止まり、谷底、上り坂、山の頂上、、

      「今」の私の感情を大切にしながら、「過去」を受け容れた土台の上で「未来」への道を一歩一歩歩んでいけたらなと思います。

      「裏切られたこと」、正確には「その時裏切られたと感じたこと」は確かにありました。

      これに関しては、またいつか機会があればお話ししますね。

      いつもありがとうございます^^

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